おせち料理の準備を始めるのは、大晦日の直前というたいへん忙しい時期です。それでも昭和の主婦たちは台所に立ち、家族の一年間の健康や長寿、子孫繁栄などのさまざまな意味合いを込めた料理を作り、お正月を迎えるためにたいへんな苦労をしていたものです。各家庭で細かな違いがあるものの、一般的に共通するのは縁起物として願いを込めた料理の多くです。手間のかかるものも多く、保存環境も現在ほど発達していなかった時代に発展したものであったので、酢の物であったり味付けが濃いもの、しっかりと火を通した焼き物などが主流でした。
それぞれの料理には長寿や金運上昇、健康に働けること、子孫繁栄などの意味合いがあります。ひげの長い大きな海老の姿から長寿を、栗きんとんは色合いからお金に関する運気の上昇を、数の子は子孫繁栄の願いが込められていると言われています。その他にも家庭によって定番とも言える手の込んだ料理があるなど、おせち料理を準備することはとても時間のかかる忙しいものでした。もちろん現在においても、お正月準備のために長時間台所に立つ主婦というのも少なくありませんが、家事労働の省力化という観点やお正月そのものに対する価値観の変容から、おせち料理を取り巻く環境も変わってきています。
最も特徴的なのがおせち料理のインターネット通販の人気でしょう。有名料亭や一流料理人が監修した高級おせちが人気となっており、手軽にお正月の準備を済ますことができるということでさらなる人気の上昇が見込まれています。おせちのことならこちら